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あれから早一ヶ月。

雑誌も翌月号が出て、段々と世間の関心も薄れてきた。

完全に治まったとは言い切れないけれど、ミーハーで過剰なファン達の姿は今はもう図書館にはなかった。

この一ヶ月間、何事もなく無事に過ごせた、とはとてもじゃないが言えない。

休日も外に出れない程にストーカー紛いなこともされたし、業務妨害もされた。

それでも今こうして穏やかな日常に戻れたのは、間違いなく常に隣にいて周りに気を配ってくれた堂上さんのお陰だ。

彼が守ると言ってくれたから落ち着いていられたし、彼が隣にいてくれたから笑っていられたのだ。




ああ、好きだなぁ。大好き…。

どんどん大きくなっていく。
私は一年前からずっと変わらず、貴方だけを見つめています。

貴方は、どうですか?

あの日、何て言おうとしたんですか?




少しだけ。
少しだけ、自惚れても、いいですか?





そっとカウンターから顔を上げて辺りを見渡す。業務部とは違う紺と白の特徴的な制服がすぐに視界に入った。

特殊部隊用の制服が誰よりも似合うと思う黒髪の彼は、今日の午前は業務シフトらしい。

お年寄りを案内する時の優しげな視線に、何故だが視線を向けられていない私がキュンとしてしまった。



早く、聞きたいです。




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