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「俺も…お前に会えなくて寂しかった。」

「…え?」

「俺も…!いや、これはまたこの騒ぎが落ち着いてからにしよう。明日からお前のフォローに俺がつく。過剰なファンへの対策で、柴崎には小牧がつくことになった。落ち着くまで、俺がおまえを守る。」


やっぱり夢かもしれない。

一気に嬉しいことがありすぎて、目の前がクラクラするよ。

頬を撫でていた手はまたいつの間にか頭に移動していて、頬の涙の跡はなくなっていた。



「どうせ昼食べてないんだろう?行くぞ。」

「あ、でもでもこれ終わらせてから…。」

「そこで隠れて見てる奴らがやってくれるさ。」

「へ…?」


ガタガタ!

そこ、と呼ばれた棚が急に動いた!
コソコソ声が聞こえる。

郁と光くんと、麻子の声だ!

「ちょ、ちょっとー!バレてるんてすけど!」

「お前がいちいちうるさいからだよ!」

「やっぱり…あんた達連れて来るんじゃなかった。」


み、みんな見てたんだ。



途端に恥ずかしくなって顔がまた真っ赤に染まる。

堂上さんは全然気にしてないのか、はたまた開き直ったのか。
いつもの仏頂面で私の手を握った。


「行くぞ。」

「…はい!」





つづく

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