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「はぁー!終わった、終わった!!」


本日の業務も無事に終わり、皆がコーヒーでも飲みながら、と軽く談笑をしていた時だった。

その瞬間が来た。


「お疲れ様でーす!」

開かれたドアから覗く顔に笠原は飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになった。


七恵ー!?!?


チラリと手塚を見れば、彼もまた驚いたように表情を引きつらせていた。

七恵が業務終わりにこの部屋へ遊びにくるのは珍しいことではない。むしろ、結構あることだ。
しかし、昨日の今日なのでまさか来るとは思っていなかったのである。
現に今の今まで自分達にすら姿を見せていなかったのだから、尚更だ。



笠原としては是非とも七恵と堂上教官にはくっついてほしいと思っている。それは今も、である。

実は笠原と七恵は幼馴染である。男兄弟しかいない笠原にとって七恵はまるで妹のようで、それはそれは可愛がってきたのだ。
そんな大事な幼馴染の相手は教官のように尊敬、信頼できる相手でないとやはり認めたくないという気持ちが笠原にはあった。


だから。
今、二人の仲がこじれてしまっては困る!
というか、どこからどう見ても両思いだから!


横目で自分の上司の顔を見やれば、彼はどこかホッとした顔で七恵のことを見ていた。
大方、今日一日姿を見ていなかったから少し心配していたのだろう。


その心配、もっと他のことに回すべきでした。

例えば、彼女の気持ちのこととか…。



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