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僕の名前〜漢字変換の罠〜

(会話文のみ)

俺の名前はなかなか一発変換できないらしい。

だから、アド交換の時がいつも面倒なんだよね。


真田の場合

「幸村、済まないがお前の名前の漢字を教えて貰えないか?」

「あー、俺携帯のプロフ登録してないからね。精彩の精に横浜市の市だよ。」

「正妻の正に市、か。無論、俺は妻は幸村しか娶らん。」

「…何の話?」


柳生の場合

「申し訳ありません。幸村のお名前の漢字をお伺いしても宜しいですか?」

「あー、部誌?(柳生ならこれかな?)精巧の精に市中の市だよ。」

「成功ですか。名は体を表すと言いますが、実に幸村君らしい素晴らしいお名前ですね。」

「(なんか勘違いしてる?)うん、ありがとう。」


仁王の場合

「幸村ー、おまんの下の名前はなんつうんじゃ?」

「え?今頃アド編集?」

「おまんがプロフ登録やっとらんから、こっちが後から面倒なんじゃ。」

「と言うか、アド交換した時に編集しろよ。」

「ヤじゃ、めんどい。で名前は?」

「精力の精に市街の市。」

「勢力の勢に死骸の死のぅ…、難読じゃがおまんらしい名前じゃ。」

「そう?(こいつも違って入力してそうだな)」


丸井の場合

「ゆっきむらくーん!!幸村君の下の名前っておせーて?」

「幸村ジュニア。」

「いや、その下の名前じゃなくてよぃ?抜き打ちの部活動報告書を書かされるハメになっちまってよぃ、幸村君のせーいちってどうゆう字だったかなぁーっ?て。」

「精子の精に朝市の市。」

「静止の静に朝一の一ねぇ…。やっぱ幸村君と真田で対ってカンジだな?!」

「は?(つか真田と対とかキモいし)。」


ジャッカルの場合

「幸村、すまん!!名前の字を教えてくれ。」

「あぁ、遠征申請書?…んー、精神の精に市内の市だよ。」

「…清心なんて流石幸村だな。清は浄化とかって意味もあるしな。ところで竹もイチって読むんだな?勉強になったぜ。」

「あぁ?うん…?(竹って竹刀の方のシナイ?ジャッカルだから仕方ないか)」


切原の場合

「ゆっきむらぶちょ〜っ!!」

「(またか)精検の精に市松の市(今日は検査か、憂鬱だな…)。」

「…すげぇ!!流石幸村部長ッス!!聖賢なんて、やっぱ魔王とか勇者ポジじゃない別格なンスねっ?!」

「(また徹夜でゲームしてたな)赤也、とりあえず国語の答案用紙も出そうか?」


柳の場合

「ふむ。やはり自分のパソコンでは無いと使い勝手が悪いな。」

「何?生徒会に出す報告書?」

「あぁ、部のパソコンだから精市の名前が一回で出てこない。登録しておくか。」

「(柳なら間違えないからひねっちゃお)精悍の精に市神の市ね。」

「生還の生に市神か、流石だな。」

「いや、その生市じゃないし、ナニなまいちとかって?」

「つまり、『お帰り』と言う事だ、精市。」

「…うん、てか分かりにくいし。」


こんな感じにみんなが俺をどう思っているか知る良い機会になった。

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