時は金なりボツネタ
やっべ、カンッペキ俺からかう気まんまんじゃん、柳先輩?!
「弦一郎に理想の親父と断言するくらいの赤也だから、俺もそれなりの年齢と思われているかのと、今日の今日まで気が気ではなかったぞ。」
ちょ…、柳先輩、隣に真田副部長いるって知ってて言ってる…、真田副部長眉が…。
「…あ、っと、まぁ…、柳先輩は先生?かな…?カテキョーの?」
小学校の時のアダ名が教授って頭よすぎじゃん?
今だって先生涙目にするくらい間違い指摘しまくってるって丸井先輩から聞いたし、ホントとんでもない人だよ。
「辛うじて学生には見えると言う事では、弦一郎よりましか。」
「…蓮二…、」
わざと聞こえるように言うか真田副部長がムッとして柳先輩の皿にあるチキンを食べた。
それにムカついてを太股にしっぺする柳先輩、こうして見てると、老け顔二人も中学生らしいことするんだなぁって新鮮な気持ちになる。
「俺は幸村より先に死ねんな。」
チキンにかぶりつきながらぽつりと言った真田副部長に柳先輩も俺もびっくりして真田副部長を見た。
「あいつより先に死んだ日には、親戚も集まる葬式で何を言われるか分かった物ではないからな。」
「…俺は今恐ろしい図が浮かんだぞ。」
頭の回転の早い柳先輩は何か見えたのか引きつりながらウーロン茶を一口飲んだ。
幸村部長はやってくれる、きっと何かやってくれる。
それだけは分かる。
しかも滅多に会わない人や大事な親戚の前で。
「それに部員の行く末を見届けるのが役目だと意地を張っておいて、自分の葬式に誰も来ないと喚くのが幸村だろう。」
軟骨までカリカリやる真田副部長はやっぱり幸村部長をよく知ってる。
「違いない。」
何か答えが出たみたいに満足そうに微笑んだ柳先輩はまた歌の本を膝の上に引き寄せた。
「赤也。」
「んあ?ハイ?」
ピザ食おうと口を開けた時に真田副部長に呼ばれて変な声が出た。
怒られる?!と焦ったけど真田副部長は特に気にしてなく、はしゃぎまくる幸村部長を見ていた。
「幸村が死ぬかと思ったか?」
テニス部最大のタブーを質問してきた。
ちょうどサビの部分で大合唱で他の部員には聞こえてないはず。
俺と真田副部長の間にいる柳先輩は気にしてない風だけどページをまくる指が震えてた。
家族で付き合いのある真田副部長は知ってたかも。
一人だけで幸村部長に呼ばれた柳先輩は聞いたかも。
あの時の真実を。
俺はピザを一切れ食って、わざと答えるタイミングをずらした。
「この場合大会に出場できるのかなってぼんやり考えてたッス。」
よく自粛で出場辞退とかあるから、そうなるのかなって。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 真田を出したら文字数が足りなくりそうになったので、やむなく柳と赤也のみのやりとりになりました。
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