三強だってお年頃
「真田って口吸いっていいそうじゃない?」
「まぁ、違和感はないな。」
「…何だ口吸いとは?」
「え?!真田の癖に知らないの?キスだよ、あ、接吻か。」
「…ならば普通にそう言え。俺は病人の水を飲ませる時に、」
「それは吸いのみだ。」
「思い出した!!真田ってばやたら吸いのみにこだわったよね?」
「あぁ、精市に飲ませてやるとやけに張り切っていたな。」
「俺、果肉入りオレンジとか調子こいて、つぶつぶが鼻に入ったからね!!あれ、真田のせいだから!!」
「それは幸村が、」
「あれでナースコールを押すものだから、見ている方は堪えるのに苦労したぞ。」
「てか、なんで真田は吸いのみなんかにこだわるのさ?」
「…うむ。実はだな…。」
「昔の映画に感動して自分も病床の妻を労る気持ちを味わいたかった、と言う。」
「やだよ!!なんかムカつく!!」
「その練習だ。」
「しかも俺が練習台かよっ?!」
「ところで弦一郎は唇を合わせる行為をなんと言っているのだ?」
「ベーゼに決まっているだろう。」
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