- ナノ -
まずは最後までお読みいただき、ありがとうございました。
まだ読んでないけど一体何事だ!? とあとがきから開いたという方は、この先、思い出話のほかに小説のネタバレも含まれることをご了承ください。
さてさて、突然リレー小説企画の一気公開をいたしまして、しかもお相手先が『あの』至高のイルミ夢サイトさんで、驚いた方もたくさんいらっしゃるんじゃないでしょうか。
表面上、サイトはもちろん、ツイッターのほうでもそんな交流してなかったよね? と疑問に思われるのも当然と思います。
でも実はこのリレー小説、始まったのは2年前くらいで、ずっと秘密裏にやってたんですよね。
どちらもイルミ夢で長くやっていたため、交流が始まる以前からもちろんお互いのサイトは知っているという状態でした。ただ私も基本コミュ障ですし、ののさんのほうも日記すら置いていらっしゃらないくらいなので、私からすると高嶺の花というかミステリアスなお方のイメージもあり、特に絡まないまま何年も隣の畑を耕しているような状態でした。
そんな私たちがこんながっつり企画をするにまで至ったきっかけは、近年まれに見る大型ハンタ夢企画だった『MARKER MAKER』です。自分で書いててなんか、結婚のなれそめ紹介っぽいなと思いましたが、事実は事実なのでとにかくこの場を借りて『MARKER MAKER』を主催してくれた梅さんに感謝しておきます。ありがとう、梅さん! 見てるか知らんけど!
そしてなれそめと言いつつ、私の記憶の容量が少ないばかりにおぼろげなんですが、確かMARKER MAKERに提出したゴン夢だったかな……?
ののさんがわざわざサイトに感想を送ってくださって、感想と一緒に前々からイルミさん好きの同志として信頼してました! みたいな熱いパッションをぶつけてくださって、突然のことにめちゃくちゃびっくりしたというのは覚えてます。最初はもちろん、信頼ってなんだ……? とはなったんですが、まあ結局のところ「イルミさんが好きなんですよね?」という話になれば、こっちも「あったりめーよ」となるわけで。その迷いなき姿勢とこつこつサイトを続けていたのが、信頼を勝ち取れたゆえんなのかもしれません。
とにかくそういうわけで気づいたら、なんだかわからないがリレー小説をすることになっていたんだ!
とはいえ正直お互いリレー小説なんてやったこともなかったし、他にやっているサイトさんを見かけたことはあっても、どちらかが更新途絶えてしまって未完のまま……というのが多い印象でした。私たちも前述の通り、急に勢いとその場のノリだけでやることになったので何の構想もなく、唯一決まっていたのは「イルミ夢であること」「ハッピーエンドをなんとか目指す」ということくらい。いくらお互いそれなりに夢小説を書き慣れているとはいえ、作風もかなり違いますし、これだけで始めたのは今考えると正気の沙汰じゃなかったですね……。
未完になる可能性も普通にあったため、開始時はサイトに公開するかどうかも決めていませんでした。完結したのにタイトルすらないからね。ほんとに、終われたらラッキーぐらいの気持ちでやろう! お互い負担にならないように、リレー小説の気分じゃないときは放置して自サイトを好きに更新してもOKってことにしよう! ってめちゃくちゃ緩かったから続けられた気もします。ののさんのほうはどうだか知りませんが、私は「最悪、無理だったらごめん無理、書けない!って途中で謝ったら許されるやろ」くらいに思ってました。おそらく一番悪とされるのは、止まったまま連絡が取れなくなることですからね……。
そしてどう始めたものか迷ったんですが、大雑把な私がなんでもいいから1話目くれたら続き考えるぜ! ってぶん投げたら速攻でののさんが送ってくれて、ついでに夢主の人物像もあるなら欲しいぜ! って言ったらそれも送ってくれて、そこから先はガチで打ち合わせ皆無です。プロットが無いので、お互い次の話で相手がどう動くか全然わからない。そういう感じの書き方だと、どう返してくるのかな〜っていう純粋な好奇心で、ののさんには結構意地悪しちゃった自覚があります。夢主設定でテディベアを大事にしていることは聞いていたんですが、それをいきなり私は2話目でイルミさんに捨てさせましたからね。リレー初っ端から喧嘩売りに行ったのに、怒らなかったののさんの懐の広さよ……。(ちゃんとメールか会ったときかに謝ったはず……!)
次の話でどうするんだろ、ゴミ捨て場にまで拾いに行くんかな〜とワクワクしてたら、素直に諦めて捨てられたままになっててなんかゴメン……ってなりました(笑)自分が普段は結構気の強い、やられたらやり返せ的な夢主を書くことが多かったので、殴ったのに殴り返されなかったのがカルチャーショック。いやもうこの時点から結構、自分だけで作る話とは流れが変わってきて、リレー小説面白い!!!ってなってました。
そうした作風の違いは夢主だけじゃなくて、当然のようにイルミさんの書き方にも表れてて、お互い新しい発見もいっぱいありました。
書きながらお互いのイルミさん像をなんとなくすり合わせていった(いけてないかも)ので、私はひたすら「ののさんの書くイルミさん優しい……」ってときめいてたし、ののさんはののさんで序盤は私の書く毒舌イルミさんにぼっこぼこにダメージ受けてたっぽいんですが、後半は癖になってきたとDVから抜けられない人みたいなことを言いだしてて、若干不健全な気配も漂いつつ楽しかったです。精確に違いを捉えられているかはわからないのですが、私の書くイルミさんは対キルアのときの高圧的で支配的なイルミさんで、ののさんの書くイルミさんは対ヒソカのときの、相手をそれなりに対等と思ってるフランクなイルミさんな気がしたんですよね。それはどちらもイルミさんの一面だと思いますし、もちろんどっちも好き、というか全面全方位好き。そんな私とののさんだからこそ、致命的な解釈違いを起こさずに無事に完結まで辿り着けたのだと思います。
最後に自画自賛してすみませんが、純粋にノープランでこの長さのリレー小説をやり遂げたことすごくないですか?! 私は炭治郎スタイルで自分を叱咤激励し、自分を自分で褒めまくる人間なのでもちろん既に褒め済みなんですけど、ほんとによく頑張りましたよ! サイトに公開しない可能性も十分にあって、完全に互いの自己満で書いていたので、ひとりで長編を完結させる時とはまた別種の達成感と感動がありました。
読んでくださった方からしたら、そもそもリレーやってたことすら知らんがなって状態でしょうが、創作物には作り終えるというゴール以外にも、他の人に見てもらってはじめて到達できるゴールがあると思っています。
その意味で皆様には、このお話を一緒に完結へと導いていただけたかな、と。
あとがきもめちゃくちゃ長くなりましたが、本当に最後までお付き合いいただきありがとうございました!
2022/5/1 まみゅう
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