- ナノ -

■ 

本日の主役は第9王子ハルケンブルグ。正義感が強いのか真面目なのか頭が固いのか……彼もまた個性の強い王子の一人です。

これまでは継承戦に対して平和的な立場をとっており、毎日父親に直訴しにくるマメさも見せつけていましたがとうとう吹っ切れてしまったようです。モモゼの死亡が効いたのかもしれませんが、よく考えたら出航してからまだ8日目……よく我慢したというべきなのか、いやいや忍耐力そんななかったなと捉えるべきなのか。

とにかく拳銃片手に国王の部屋に乗り込みます。ここの背景の書き込み、えげつねェな……(cv.ゴレイヌさん)
語尾のせいでふざけているように見えるホイコーローだけれど、案外と言っていることはまともというか、享楽に耽って自分たちさえ良ければそれでいい、というタイプの王ではないことがわかりました。

父親の話を聞いて、初めて武力の必要性を感じたハルケン……殺し合いを止めるために殺す……その思想大丈夫なやつですか?あとでしんどくならないやつですか?
でも案外と思い切りと割り切りのいい男なようで、あっさりと父親に向かって発砲。しかし、ホイコーローは自身の念獣によって守られ、彼の余裕と警備の手薄さは死なない自信からくるもののようでした。

さて、ここで述べられた「ワシはもう儀式の一部。役割があり〜」の役割とは一体なんなんでしょう。死んだ王子の身体を謎の木に捧げること?それとも最後に残った1人の王子−−次代の王へ何かを引き継ぐのでしょうか。
王子同士で殺し合いがデフォな継承の儀式なら、最後に俺の屍を超えてゆけ的な展開があってもさもありなん、といった感じですね。儀式が終わるまで死ぬ事がない、つまり裏を返せば儀式が終われば前の王は死ぬんじゃないでしょうか。覚悟パネェ……語尾と名前のせいでアホな王様だと思っててごめんよ。トロッコ問題でどちらを助けるかではなく、助ける方は決まっていて誰がそれをやるか、ってのは新しい視点だな。そこまで業を背負う覚悟があるなら、一概にひでー父親だとは言えなくなっちゃったよ……。この人は父親である前に一国の王なんですね。間に挟まれた絵画「我が子を食らうサトゥルヌス」が強烈!!

しかし覚悟を決めて来たのはホイコーロー、アンタだけやないで!
父親を殺して継承戦の中止が不可能だとわかったハルケンは、今度は何のためらいもなく自害しようとします。待て待て、お前が死んだかて残りの王子で殺し合いするだけやから何も変わらんねん!早まるな!……と言いたいところですが、彼は別にこの醜い争いが辛くて、抜け出したくて死のうとしたわけではない。ただ父親が儀式の一環で死ねないということを目の当たりにし、本当に「ならばこれは…?」と自分の命で試してみただけに過ぎないんです。この思い切りのよさ!いや、もうここまでくると思い切りレベルではなく、何か人間的に欠落していますね。ちなみにサイコパスは恐怖を感じにくく死を恐れないそう……そう考えると彼の異常なまでの正義感も「無意識的な人間のフリ」、「倫理観というルールに則っただけの心の伴わない行動」にも見えてきて……ヒエッ!どうか最後まで部下想い、兄弟想いのハルケンでいてくれぇ!しかし既に兄弟や父親殺害も辞さない雰囲気、比較的善人っぽかったハルケンが一気に独善の狂気性を帯びてきましたね……これが覚醒…ッ!

ちなみにこの念獣が映ったり映ってなかったりは一体誰視点なんだ!?!
少なくとも父親の念獣をハルケンは見えていない?
→ハルケンが非念能力者なのか、ホイコーローが隠で見えなくしてたのか
ホイコーローを手前に持ってきたホイコーロー視点っぽいコマでもハルケンの念獣が映ってない
→王は念能力者ではないのか?前回生き残ったほどの猛者が??
と謎は深まるばかりです。

そして覚醒して戻ってきたハルケンを、第1皇子ベンジャミンは排除の最優先とします。もともとこいつやべーやつだな、【正義】のためなら何でもするやつだ、と思っていたんでしょう。きっと幼い頃からそういう片鱗があったに違いない。

ここでベンジャミンから私設兵のシカクに「ハルケンブルグの能力を入手せよ」と司令が下ります。
この一文で、「シカクの能力が念を奪うものであること」「ハルケンブルグが念能力を持っている」ということが明らかに…!!えっ、ハルケンブルグお前、覚醒ってそっちもか!?今まで使えたんだったら、拳銃で父親を撃ちにはいかないよな?ホイコーローの前で弾丸止まっても驚かないよな?つまり今これ覚醒したってこと!?!
ちょっと待って、テータちゃんの妨害ありとはいえ、1週間も頑張ってるツェリ様恥ずかしいじゃん!やめてあげて!!

念か念獣かについてはフウゲツのところでも考えましたが、その時使用した個人的な見極め判断「自分の意思で使えるか」「認識できるか」を元にするとハルケンは既に念に目覚めており、この矢の力は彼自身の念能力だと思います。そもそもハルケンの念獣って強化系の、皆の思いがひとつになる!オラに力を!的なやつでしたもんね。

しかしそれにしても強すぎない??対個人では必勝??(必中も含まれてるのかは謎だが)
そういやハルケンってアーチェリー世界大会銀メダルなんでしたっけ??バックグラウンドめちゃくちゃ反映されてるし、そういう回収の仕方してくるの……イイ……すごくイイよ……。

シカクの遊戯王(カルドセプト)は相手の能力をカード化するもののようでしたが、いまいち明かされないまま手札から颯爽と墓地に送られましたね……。

「敵の意識」と「部下の肉体」の交換……。
これは起き上がったシカクの背後にハルケンの倒れた部下が見えることから、シカクの肉体に部下が憑依したという解釈でいいのでしょうか。部下想いのハルケンが部下を犠牲に?いや、中身がそのままなら減ってないといえば減ってないのか?何にせよ、ハルケンが目的のためなら手段を選ばない、自分の思う最善の為なら犠牲も厭わない男であるとはヒシヒシと伝わってきました。相手を倒して(中身入れ替えにより)持ち駒にするのって、ちょっと将棋っぽいですね。チェスは取った駒使えませんが、ハルケンは今後シカクも、第一王子の私設兵の皮を被った部下を使えるわけだ……お前の方がよほど遊戯王だよ……。

そしてようやく登場のクラピカは身動きが取れずに焦燥感を感じています。持久戦……神経質なクラピカには向いてなさそうだからこっちまで胃が痛いな?
それにしてもクラピカ念能力講座にきていたハルケンの部下は、きっと戻った時に主の変貌ぶりに驚くに違いない。念能力講座より習得早いし、継承戦におけるスタンスも変わってるし誰おま〜ですよ。

サレサレ死亡はまあ順当〜って感じで、どちらかと言えばフリーになったウショウヒが次に誰のところに来るかが恐ろしいですね。これまでどおりならフウゲツ付きに戻るけど、ベンジャミンがハルケンを最優先に定めた今、そちらの方へ行ってくれるかもしれない。

さてさて来週はとうとう始まる晩餐会!!カチョウフウゲツ、センリツの動きに注目です!!

2018/10/02 22:35
[ prev / next ]