文 | ナノ

「蒼夜様、入ってよろしいですか?」

「あぁ、いいよ」


ドアが開き、入ってきたのは式神の男の子二人。


「そろそろ休憩なされてはと思いまして」

「そろそろ四時になるのでなァ」

「もうそんな時間か」


腕を伸ばせばパキパキと小気味良い音がした。
どんだけ姿勢崩さなかったんだ自分…!


「んじゃ買い物行くか」

「お供致します!」

「ヒヒッ、われも行く、イク」


まだ秋にはほど遠いが風は冷たくなってきているし、薄手のものを羽織った方がいいだろう。

そして良い返事をした二人の髪をかき混ぜる。
顔を赤くしたり、気持ちよさ気に目を細める二人のすがたに口元が緩むのを自覚しながらも手を離す。


「さて、夕飯は、」



ガッシャーン
ドタッドタッ



「……何だ、今の」

「……二階からよな」

「……二階からですね」

「泥棒?な訳はないか」


この家には招かざる客は入れないようになっている。
…まぁこの辺に俺の家に盗みに入るような命知らずはいないけどな。


「とりあえず見てくるか」

「ならば私が!」

「佐吉1人で行かせるわけにはいかねぇよ。家主が行かなくてどうする」

「ヒヒッ、3人で行けばよかろ」


紀之介の言うとおりに3人で物音がした二階の部屋に向かう。
……なんか一人二人の気配じゃないんだが。


「蒼夜様、この気配の多さは…」

「…やっぱり佐吉もそう思うか」

「ヒヒッ、命知らずな輩もいたものよ」


問題の部屋の前に行くと何やら騒ぎ声がする。


「私が、」

「大丈夫だ。護符あるからな」


躊躇なくドアを開ける。

とそこには


「……武将?」


何やらカラフルな方々がいました。




†カラフルな侵入者†


(ぬおっ!開いたぞ佐助ぇ!)

(旦那ちょっと黙ってて。……アンタたち、どこの者?)

(俺たちを連れ去ってどうするつもりだ!)

(今すぐ吐け。さもなくば輪刀の錆にしてやろうぞ)



(何故貴様等がここにいる!!)

(ヒヒッ、ヒヒッ、また奇特なことがおきるものよなァ)

(え、お前等知り合いなの?)




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