文 | ナノ

「いいか、叫ぶな、喚くな、暴れるな。これを守れないなら帰るからな」


「わかり申した!」


「佐助、しっかり手綱握っとけ」


「やっぱりそんな立場なの…」





最初に連れ出したのは真田主従と紀之助。

2人組に分かれた中でどっちも俺の服を着れたのはこのペアだったからでそれ以上でもそれ以下でもない。
紀之助はストッパーだ。





「先の世のものは摩訶不思議でござるな……」


「本当だねー。蒼夜の旦那がこの耳栓とますく?くれなかったら俺様倒れてたかも」


「感動すんのは後だ後。お前ら色には煩そうだからな。この辺の棚からジャージ選んどけ。
わかんねぇ事は紀之助に聞け。紀之助、これ部屋着にすっから変なのでも放っておいていいからな」


「あいわかった。にしても面倒な役回りよな」


「よろしくお頼み申す紀之助殿!」





佐助がまだ紀之助を警戒しているが問題ないだろ。
紀之助に何かあれば佐吉も俺も黙ってないし。

紀之助からは手ぇださねぇだろうしな。



俺は三人から離れて下着やら何やらを買う。
何が悲しくてこんなに野郎の下着を買わなきゃなんねぇんだよ…


上着やら何やらの余所行きの服は予め取っていた写真を店員に見せて選んでもらった。

……店員、目の色変わっていたな。




†買い出し 服†


(ご、合計七万八千円でございますが…)

((案外安く収まったな)一括で)

(は、はい!(はっ、初めて見たブラックカード……!))

(あー、後で取りに来るから預かってもらってもいいか?)

((やっぱりいいとこの人にはお付きの人がいるんだ…!)はい!お名前は…)

(邦坂だ)

(かしこまりました(にしてもいい男ねぇ))



(さて、あいつらはどうなってんかな)

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