右目の旦那と並んで、木の台(てーぶるだっけ?)を挟んで向かい合う。
……お茶も出されたけど手を出す気にはなれない。
右目の旦那なんて子供じゃなくても一般人が見たら泣くような顔してるし。
「で、何が聞きたい?」
「いっぱいあるんだけどね。まず何で俺様たちを簡単に受け入れたの?」
「佐吉と紀之助が知ってたから」
「それでも警戒しない理由にはならないだろ」
「っていわれてもなぁ」
がりがりと頭を掻いた蒼夜の旦那。
こういう姿を見入ると本当に何も隠してないんじゃないかと思ってしまう。
でも俺様忍びだし。旦那を守んなきゃだし。
「俺は佐吉と紀之助を信じている。彼奴等が知ってるっていったら俺はそれを信じるだけだ」
「だから!なんでそんな簡単に…」
・・
「じゃあ聞くが猿飛、お前は部下を信じないのか?」
蒼夜の旦那に真っ直ぐ目を合わされて言われて思わず目を開いた。
「お前、真田忍隊の長だろ?間者とか疑わなきゃなんねぇこともあるだろうがそれでも信頼してる部下はいんだろ?」
「ぶ、か……」
才蔵、三好…真田十勇士の奴ら……
「俺は忍びのことは知識としてでしかしらん。だがそれはお前だってそうだろ?」
確かにそうだ。陰陽師なんて関わったことなかったし、この時代のことはまったく解らない。
「そう、だね……」
「まぁ、俺はお前等を縛るつもりはねぇし、出て行きたければ行けばいい。……で、片倉もそのことに関してか?」
「いや、俺はお前の話を疑ったんじゃねぇ」
今までずっと黙っていた右目の旦那が口を開いた。
「あ?じゃあなんだ」
「……政宗様のことだ」
「……右目か?」
「っ!」
右目の旦那の息をのむ気配。
図星だったんだ………。
「っ、そうだ。お前は知っているのか?」
「猿飛にも言ったがな、俺は知識としてしかしらねぇ」
「……」
「風呂のことを言ってんだったら一つ言わせてもらうぞ。
それが守ることになんのか?」
蒼夜の旦那は淡々と言の葉を紡ぐ。
さっき言霊のことを聞いたせいか物凄く力があるように感じる。
「あの右目が片倉や政宗にどれだけの重荷を背負わせてきたのかは知らねぇし、無理に知ろうとは思わねぇ。お前がどんなに過保護にしようが関係ねぇしな
だがそれはここの生活で負い目になることなのか?」
目から鱗とはこのことだろう。
竜の旦那が右目のせいで幼少期疎まれてたのは知ってるし、特に何を思うわけではないけど、そう思った。
「それでもお前が気にくわねぇなら出て行ってもいい。もう一回言うが俺はお前等を縛るつもりはねぇ」
「………くくっ、」
「あ?」
え、右目の旦那笑った?
「そうだな、確かにそうだ。………少し、過保護になりすぎてたみてぇだ」
「お、おぉ……」
「俺はテメェを信じるぜ蒼夜。政宗様と世話になる」
ちらっと目線を向けられて催促される。
わかってるよ、わかってたよ!
俺様だって仕事柄疑ってただけなんだからさ。
「俺様もお願いするよ」
俺様は出されたお茶を飲んだ。
†信頼†
(ていうか俺様のことは名前で呼んでよね!俺様も蒼夜さんって呼ぶから!)
(俺も名前で頼む)
(おぉ。……で、お前等はいつまでいるつもりなんだ?)
(ヒヒッ、バレておったか)
(だから私は止めろと…!)
(ふん、疑い深い阿呆どもを見張っておったまでよ)
……お茶も出されたけど手を出す気にはなれない。
右目の旦那なんて子供じゃなくても一般人が見たら泣くような顔してるし。
「で、何が聞きたい?」
「いっぱいあるんだけどね。まず何で俺様たちを簡単に受け入れたの?」
「佐吉と紀之助が知ってたから」
「それでも警戒しない理由にはならないだろ」
「っていわれてもなぁ」
がりがりと頭を掻いた蒼夜の旦那。
こういう姿を見入ると本当に何も隠してないんじゃないかと思ってしまう。
でも俺様忍びだし。旦那を守んなきゃだし。
「俺は佐吉と紀之助を信じている。彼奴等が知ってるっていったら俺はそれを信じるだけだ」
「だから!なんでそんな簡単に…」
・・
「じゃあ聞くが猿飛、お前は部下を信じないのか?」
蒼夜の旦那に真っ直ぐ目を合わされて言われて思わず目を開いた。
「お前、真田忍隊の長だろ?間者とか疑わなきゃなんねぇこともあるだろうがそれでも信頼してる部下はいんだろ?」
「ぶ、か……」
才蔵、三好…真田十勇士の奴ら……
「俺は忍びのことは知識としてでしかしらん。だがそれはお前だってそうだろ?」
確かにそうだ。陰陽師なんて関わったことなかったし、この時代のことはまったく解らない。
「そう、だね……」
「まぁ、俺はお前等を縛るつもりはねぇし、出て行きたければ行けばいい。……で、片倉もそのことに関してか?」
「いや、俺はお前の話を疑ったんじゃねぇ」
今までずっと黙っていた右目の旦那が口を開いた。
「あ?じゃあなんだ」
「……政宗様のことだ」
「……右目か?」
「っ!」
右目の旦那の息をのむ気配。
図星だったんだ………。
「っ、そうだ。お前は知っているのか?」
「猿飛にも言ったがな、俺は知識としてしかしらねぇ」
「……」
「風呂のことを言ってんだったら一つ言わせてもらうぞ。
それが守ることになんのか?」
蒼夜の旦那は淡々と言の葉を紡ぐ。
さっき言霊のことを聞いたせいか物凄く力があるように感じる。
「あの右目が片倉や政宗にどれだけの重荷を背負わせてきたのかは知らねぇし、無理に知ろうとは思わねぇ。お前がどんなに過保護にしようが関係ねぇしな
だがそれはここの生活で負い目になることなのか?」
目から鱗とはこのことだろう。
竜の旦那が右目のせいで幼少期疎まれてたのは知ってるし、特に何を思うわけではないけど、そう思った。
「それでもお前が気にくわねぇなら出て行ってもいい。もう一回言うが俺はお前等を縛るつもりはねぇ」
「………くくっ、」
「あ?」
え、右目の旦那笑った?
「そうだな、確かにそうだ。………少し、過保護になりすぎてたみてぇだ」
「お、おぉ……」
「俺はテメェを信じるぜ蒼夜。政宗様と世話になる」
ちらっと目線を向けられて催促される。
わかってるよ、わかってたよ!
俺様だって仕事柄疑ってただけなんだからさ。
「俺様もお願いするよ」
俺様は出されたお茶を飲んだ。
†信頼†
(ていうか俺様のことは名前で呼んでよね!俺様も蒼夜さんって呼ぶから!)
(俺も名前で頼む)
(おぉ。……で、お前等はいつまでいるつもりなんだ?)
(ヒヒッ、バレておったか)
(だから私は止めろと…!)
(ふん、疑い深い阿呆どもを見張っておったまでよ)