文 | ナノ

「ちょ、何してんの!?」


「あ?」




何って、オムレツ作成だが。




「そんな卵使っちゃって!勿体なさすぎでしょうが!」


「……てめぇはどっかの豪商なのか?」




猿飛と片倉に両手を掴まれて卵を割る手を止めさせられた。
何事?
とりあえずヘルプとして佐吉を呼ぼうと声を張る。




「佐吉、」


「何でしょうか!」


「早ぇなおい」




この家って自分で言うのもあれだが広いんだぜ?
田舎だから周りの家も大きいがそれに輪をかけてでかいんだぜ?

毎度佐吉の聴力と脚力には驚かされる。




「貴様らぁ!!蒼夜様の腕を放せ!蒼夜様!この者らを漸滅するご許可を!」


「だって石田の旦那!蒼夜の旦那ったらこんなに卵使おうとしてんだよ!?」


「なんか祝い事でもあんのか?」


「……と言うことなんだが、佐吉説明」


「昔は卵が貴重で一国の主でも滅多に口にはできませんでしたのでそれではないかと」

「あー…」




べしっと2人の腕を払ってから教えてくれた。

そういやそんなこともあったなぁ。
確か米もか



「安心しろ。今は卵も白米も庶民の口に入る。卵は庶民の味方だし、白米はこの国の主食だ」


「…え、まじ?」


「まじ」


「……先の世ってのはすげぇな…」


†かるちゃーしょっく†

(じゃあじゃあこの箱って何?)

(冷蔵庫だ。食料保存する冷たい箱だ)

((ビクッ)氷室みたいな物なんだね)

(ハッ)

((お前も最初はビビってただろ佐吉…)開けっ放しにすんなよ)

(水も汲みに行かなくていいのか…)

(それも出しっ放しにすんなよ!…佐吉、手伝ってくれねぇか?)

(はい!)

8



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -