カラカラの喉がちりっと痛くて、息をするのが少々辛い。身体を起こせば重くダルいので風邪をひいた模様。
そんな馬鹿な。昨日はきちんと紗枝が煩いから布団もかけた。手を繋ぎたいなぁ、なんて珍しく声を掛けた甘い声で温もりを分け合って、それでも満足いかなかった彼女からの唇は燃えるように熱かったではないか。

スヤスヤと隣を見れば、こんな体調不良のあたしを置いて健康的に眠っている。恨めしくも可愛い。あー、でも昨日はたくさんの不都合があった。手を繋ぎたいとか、キスしたいとか、今日はわたしがご飯を作るとか。事情中なんて甘えん坊すぎて、困ったり萌えたり。息絶え絶えの「もっと」、は爆発的で、あちらからの激しいキスもクラクラして、達する時の「好き」は泣きそうになって……
あー、そういうことか。
紗枝がらしくないことをしたからあたしは風邪を引いたんだ。そう納得して、風邪も悪くないよ。と小声で言った声は紗枝には届かない。



君のせいだよ
(この風邪うつそうか)









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