2012/08/09---寿嶺二

「お邪魔しまーす」
「はーい…ってぇ、あんまり来ちゃダメだって言ってるでしょ」
「んー、ごめんなさい」
「謝るくらいなら来ない。せめて連絡入れてから来ること。こんな遅い時間に外に出て、何かあったらどうするつもり」
「…嶺二が出てるテレビ見てたら会いたくなった」
「答えになってないよ。それに、このくらいなら電話で済んだでしょ」
「電話じゃだめなの」
「…どういうこと」
「…………抱きしめて、ほしくなった」
「…へぇ、珍しいこともあるんだ」
「どういう意味」
「そのまんま。滅多に聞けないからね」
「うるさい」
「そんなに僕のこと好きなんだ?」
「す…!なわけないじゃん」
「…ほんとに?」
「………」
「言ってくんなきゃわかんないよ」
「…ほ、んとは、すき、嶺ちゃん」

「あらら、真っ赤」
「すぐそういう風に茶化すから言いたくなかった」
「拗ねないでこっち向いて、ご褒美」
「なに、ん、っ」
「…目、閉じないで」
「え、や…っんん!」

「…ね、いい?」


(嶺ちゃんの内なる獣)

 
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