yume-utsutsu..* ◎name change nrt | btl | main 別れの挨拶の代りに 49/49 別れの挨拶の代りに 最後のチャンスは、流れる時の中で無残にも消えた。 《 何時もの駅の時計台9時。 …待っとる 》 たったそれだけのメール。 送信するのに、指が震えた。 来るやろか。 もし来ェへんかったら、その時は…… ( 終わりや… ) 口に出すのが怖くて、心の中で溜息と共に吐いた。 出逢った日の事も 過ごしてきた日々も 手の温もりも 唇の感触も 笑い声も 涙の味も 怒った時の癖も 全部、知っとる。 全部、俺の中で輝いて… 霞 ん で い く。 お前の 好きな言葉に 好きな物に 俺は入っとるやろか 嫌いな言葉に 嫌いな物に 俺がならなあかん様になったら。 どないな顔して、お前は空を見上げるんやろか。 切なくて、切なくて 泣き出しそうな空は暗くて 息が止まりそうや… 好きや、好きや。 この関係に終止符を打たなあかん時。 この空は 俺の心は 泣くんやろうか… 待ち合わせは9時。 時計の針が差す時間は、12時。 これが、答えやろ。 ああ、空が泣いた。 俺の頬に、涙が伝う さようならも言わずに 答えだけが見つかった 別れの挨拶の代りに -------------------- 雨でサヨナラなんて、出来る訳ないやんな (真子さんを泣かせたかっただけ) 11.08.07.09:43 [TOP] [ top ] |