それは、プロローグ
夏の空みたいな。
青い青い自転車に跨る貴方を見た。
尋常じゃないくらいの汗を流して、
尋常じゃないくらい呼吸を荒くして、
貴方は風になった。
風になった貴方は、目にも止まらぬ早さで駆け抜けていってしまったから。
私の髪を、スカートを巻き込んだ夏色の風が。
誰だったかは分からない。
唯、目に焼き付いたのは。
夏の空みたいな青い青い自転車。
それは、プロローグ
16 09/16
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