メリークリスマスでした



★おまけ



『・・・・・』

「…雪子、何をしている」

『おはようございます元就さん。玄関の鍵を見てました』

「…開いていたのか?」

『いえ、キッチリ閉まってます。だから焦ってます』

「は?」

『………起きたら枕元にコレがありました』



ズイッと元就さんに差し出したのは、可愛くラッピングされたプレゼント

黄色い箱と紫の袋。受け取った彼は物珍しげに眺めていた



「これがどうした」

『クリスマスとは、良い子にサンタがプレゼントをくれる日なんです』

「…貴様は餓鬼ではない」

『問題はそこじゃないです。この家にその文化を知っている人はいますか?』

「…貴様以外には居らぬ。くりすますの知識は全て、てれびの受け売りぞ」

『玄関やベランダ、窓の鍵はすべて閉まってます』

「……………」

『……………』

「…警察とやらを呼ぶか?」

『さすが元就さん。この時代での対処方法をよくご存じで』



まぁ、なんとなく犯人の目星はついている。サプライズのつもりなのか奴等は

頭に浮かんだ幼馴染みの顔。親しき仲にも礼儀あり、完全に不法侵入じゃないか。つか、合鍵とかどうやって作ったんだ



「…おい、文が入っておるぞ」

『ちょ、勝手に開けないでください!返品できなくなりますからっ』

「ん…“どうぞ三成くんと使いたまえ…竹中より”」

『………………へ?』

「“佐助さんとお揃いにしなよっ…前田より”」

『・・・・・』

「……………」

『…どういう意図があると思いますか?』

「我に聞くな。それよりも何故、猿と石田が名指しされた」

『んー…クリスマスが恋人と過ごす記念日の定番だからじゃないですか?』

「……………は?」



タケちゃんは三成、前田は佐助さんを私の彼氏だと勘違いしてるからなぁ

一緒に使えって、いったい何を…




『…………』

「なんぞ…ああ」

『あはは、どんなふざけたプレゼントくれたのかと思ったら…』

「貴様の部屋に飾っていた板か?」

『はい。じゃあ元親が作ってくれた新しい棚に飾りましょうか!』





雪をイメージした対の写真立て

片方には武将と忍たちを、もう片方には私の家族の写真を入れようかな



素敵なクリスマスでした



1225.


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