「ねぇ蛮骨、この本ってどこに片付ければいい?」
「ん?そうだなー、リビングにある棚でいいんじゃねぇか」
「了解ー」


私達は今日このマンションの505号室に引っ越してきた。新婚さんってやつです!…まだちょっと照れるなあ。

段ボールから荷物を取り出し、それらを家具にしまったり部屋に並べたりと二人で分担してこなす。色々と大変だけれど、これから蛮骨との夫婦生活が始まるんだと思うとわくわくする!


「何笑ってんだよ?」
「え!?あ、ごめん、あまりにも嬉しくてつい…!」
「ふーん…まあ俺もそうだけど」
「本当?嬉しい!大好き!」
「…、さっさと片付けねぇと日が暮れちまう。頑張ろうぜ」
「了解です!」


ガチャガチャと荒々しくお皿を取り出す蛮骨。照れているのかな?慌てて私が手伝いに行くと、「ん」と短く言葉を発して彼は数枚のお皿を渡してきた。
二人で食器棚にしまっていく。…このお皿に手料理を盛り付けて、一緒にごはんを食べるのか…今まで何度も妄想してきたことが現実になるなんて。
あ、危ない、また気持ち悪くにやにやしてしまいそうだった!


「私、全力で蛮骨をサポートしていくよ!主婦頑張る!」
「…ありがとな。俺は結菜をしっかり守れるように頑張る」
「これからもよろしくね」
「おう」


そう言うと、彼は私の頬を左手で撫でたあとに軽く唇を重ねてきた。そして目が合い、お互い笑う。


「すごく幸せ…、蛮骨は?」
「同じ」


蛮骨は私の頭をくしゃくしゃと乱暴に撫でて、再び荷物の整頓を始めた。そっけないように見えるけど、あれは彼なりの愛情表現だったりする。そういうとこが好き!

しゃがんで段ボールを探る蛮骨の背中に飛びつくと、彼は「びっくりさせるなよ」と言って笑った。



To be continued.


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