あれから毎日、私は弥勒様の厳しい修業に堪えた。珊瑚ちゃんには体術を教えてもらって、…だからなのか弥勒様のたんこぶやら生傷は日に日に増えていった。
いや、これは奴の自業自得。


「…弥勒様」
「なんでしょう」
「そろそろやめようよ、私の腰をいやらしく触るその手」
「舞様…やめられたらとっくにそうしています、溢れる欲望を抑えられないんです!」
「理性を取り戻せー!!」


私はいつものように、弥勒様に思いっ切りアッパーを食らわせた。やめるよう促したのに悪びれもなく続行したから、むしろ手の動きを一層激しくしてきたから!

弥勒様は吐血しながら後ろに倒れてだらだらと涙を流しているけど、私は完ぺきに無視した。
心配して近付いたらお尻を撫でられてしまうのは学習済み…


「舞ちゃん、今のいい感じだよ!もう少し踏み込んで拳を振れば相手を飛ばせるようになる、頑張って」
「わかりました珊瑚師匠!」


離れた所で修業をする珊瑚ちゃんは、いつも大きな声で私に武術のアドバイスをくれる。
…あと、弥勒様の対処法も。ありがたい。


「足を踏み込む、っと…なるほどなるほど」
「…舞様、そろそろ始めましょうか」


私が珊瑚ちゃんのお言葉を書き留めている間に弥勒様はのっそりと起き上がり、血を布で拭ってから修業を開始させた。


← |



[ top ]
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -