「えーと、36度…平熱ね」
「やったー復活!ありがとう皆!」


あれから三日間高熱にうなされたけれど、かごめちゃん達に看病してもらって回復することができた。健康ってすばらしい!


「けっ!手のかかる女だぜ」
「…ごめん」


何も言い返さず素直に謝る。犬夜叉の言い方は少し腹が立つけれど今回は風邪をひいた私が悪い。それに、足を引っ張ってしまったことを私はこの三日間ずっと気にしていた。


「舞ちゃん、自分を責めちゃだめだよ。次から体調管理に気をつければいいさ」
「珊瑚ちゃん…」


珊瑚ちゃんの言葉がすごく温かくて嬉しかった。だから私はいつもどおりに笑って、ありがとう、と返した。



「で、二日前の記憶がほとんど無いんだけど…さっき話してくれたことって本当なの?」
「ああ、そうらしいぜ」


私が殺されそうになった事、菫さんの目的、謎の巫女が考えた解決法。全部信じられないし信じたくないけど、きちんと受け止めなきゃいけない現実だ。


「…私が現代に帰ることができたら何もかも綺麗に解決するのに」
「帰る方法は、連れて来た者にしかわからないと思います」
「だよねー」


どうしようもない状況…私は肩を落とした。こちらに飛ばされてから、何度も命の危険にさらされてきた。現代がどれだけ安全だったのかを思い知らされる。


「安心して。危なくなったら私達みんなで守るからね」
「ありがとうかごめちゃん…でも、頼ってばかりは申し訳ないから私も精進するよ!」


かごめちゃんの手を強く握り、私は改めて決意した。今日からさらに式神召喚を練習することを!


「舞はまた空回りしそうじゃの」
「…私、心配だわ」


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