「舞…」
「何?七宝ちゃん」


突然じっと私の顔を見てくる七宝ちゃん。やだっ!そんなに見つめられたら照れちゃう。


「本当に美しいのう!」
「も〜七宝ちゃんったら!あはははは」


ハッ…どっかの合コンみたいなノリをやってしまった。でも、なんだかこんなくだらないやり取りがとても楽しい。


「あぁ…私も参加させてく」
「ちょっと、法師様?」
「は、はい」
「舞ちゃんにちょっかい出さないの」
「…はい」


私達のじゃれあいに乱入しようとした弥勒様は、いつもと同じように珊瑚ちゃんに阻止された。あの二人、なんだか夫婦みたいだなぁ。


「では明日には旅立つのか」
「うん。犬夜叉の怪我もよくなったし」
「けっ、別に俺は休まなくても大丈夫だったけどな!」


いつものように腕を組んでそっぽを向く犬夜叉。そんな彼ににやにやしながら七宝ちゃんは近付いていく。


「強がりじゃな〜」
「なんだと七宝!」
バキッ!「うわーん!」
「もう、犬夜叉やめなさい」
「こいつが悪いんだよ!」
「な、なんて低レベルな喧嘩…」


幼稚園児のような喧嘩に驚きを隠せない。犬夜叉、あんた幼すぎるよ…


「…何か言ったか、舞」
「ん?何も?」


ここで本音を言ったら、七宝ちゃんの二の舞を演じてしまう。それだけは避けようと思った私は誤魔化しておいた。


「じゃあ、明日のために今日はそれぞれ自由行動ってことでいいかしら?」
「賛成ーっ!」


自由行動か…どうしよう?
しばらく悩んだ挙げ句、私は一人で森をぶらぶら歩くことにした。


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