「主、俺を召喚できただけで満足しちゃってますよね」
「勿論!」
「…俺よりも強い式はまだいますよ。慢心してはいけません」
「え」


強い式は…、まだ…、……。


「お前は、私にもっと頑張れというの!?弥勒様の変態さにも我慢して頑張ったのに!」
「舞ちゃん…っ」
「あれ〜?なんでしょうこの気持ち…」


珊瑚ちゃんと私の雰囲気にさり気なく疑問をこぼす弥勒様。うん、原因はあなたです。素直に察してください。


「…主、あれあれ。もっと強い式を召喚しなきゃいけない機会がきましたよ」
「え」


時祢が指すほうを見てみた。上空には四本足の、燃え盛るボディで恐ろしい形相の化け物が…ん?


「…何かなあれは」
「残念ながら式神です」
「うふふー、まさか来ないよねあんなの」
「舞様、こちらに来ますよ!」
「わー」


私の願いは虚しく…その式神は凄まじい音をたてて、私の前に着地した。炎のせいで暑い。


「お前が舞か…」
「そ、そうよ!」


式神に話しかけられてびっくりしつつも、力強く答えた。


「お前の力を判断するため、儂は菫様に召喚された。戦え」
「主、大丈夫ですか?」
「…戦うしかないでしょ!弥勒様、珊瑚ちゃん、私一人にやらせて!」
「…危なくなったら手伝うからね」
「うん」


珊瑚ちゃんと弥勒様にこくりと頷き、式神のほうに視線をうつした。
判断するため?よくわからないけど、逃げ切れる気が全くしない。戦うしかないみたいだ。


「舞…儂は手加減をせず本気でいくぞ」
「時祢、いくよ!」
「了解です」


To be continued.


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