真っ暗な城内。燃え盛る炎の前に菫は座禅を組んで何か呪文を唱えていた。そしてゆっくりと目を開き、不気味に笑う。


「あとはあの目障りな巫女と、生まれ変わりの舞を使えば願いは叶う…」
「なあ、あんたは一体誰を生き返らせたいんだよ」


背後に立つ神楽の問いに対して菫は再び不気味に笑った。その狂気に、神楽でさえもわずかな恐怖を感じてしまう。


「お前は誰かを愛したことがあるか?」
「…はぁ?」
「それがなければこの気持ちはわからないだろうなあ…理解されたくもないが」
「あたしが聞いてるのは誰を生き返らせたいのかだっつーの」


神楽の言葉を聞いてまたも笑い出した菫。切りが無いと思った神楽は、狂気に満ちた巫女に対しため息を吐いて部屋から出ていった。


「あの巫女を捕らえるのは容易い…が、舞、あの娘の霊力を完全に呼び覚まさねばこの願いは叶わない」


菫は立ち上がると式神を召喚し、舞達に奇襲をかけるよう命じる。式神は彼女の言葉を聞くと瞬く間に姿を消した。





「くくく…菫、奴は桔梗に匹敵する霊力を持つが、あの女と違って冷静さが無い…利用しやすい巫女だ」


奈落は神無の鏡に映し出された犬夜叉達の姿を見、菫と同じく不気味に笑った。


To be continued.


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