「何、犬夜叉」
「みみじゅ…くれ…」
「ミミズくれ?…犬夜叉、意味がわからないわよ」


舌がまわらないのか、滑舌がものすごく悪くなっている。だから何を喋っているのか全く伝わらなかった。私にはなんとなくわかるけれど、皆には言わないでおこう…私をバカにしたこいつが悪いのさ!


「うぐっ、な、なんじゃ!?犬夜叉のはんばぁぐ、やけに辛いぞ!」


犬夜叉の食べかけを口にした七宝ちゃんは、ぎゃひーっ、とおかしな悲鳴をあげてひっくり返った。それを聞いた皆はそれを一口ずつ食べ、全員眉間にシワを寄せる。


「…たしかに辛いですな」
「ね、もしかして舞ちゃん、わざと辛くしたの?」
「…えへっ」
「えへ、じゃねーよ!」


かごめちゃんからなんとか水を飲ませてもらった犬夜叉は、私に詰め寄ってきた。


「落ち着け犬夜叉、ちょーっと辛かったけど美味しかったでしょ?愛情こめて作ったからさ!」
「愛情なんかじゃなくて憎しみを込めて作ったんだろ、お前」
「…えへっ」
「うぜぇぇぇ!」



あの時殺生丸に…


「この草を食事に混ぜるととても辛い味付けになる。奴は辛いものが弱点のようだ、これを使え」
「わ…わかりました、ありがとうございます!混ぜてみますね」


…ってわけで犬夜叉のハンバーグだけ味付けをちょっと変えたんだよ。犬夜叉のおもしろい反応を見ることができたし、殺生丸達にも会えたし…今日は楽しかったな。
ちょっとイタズラ心で辛い味付けにしちゃったけど、愛情を込めて作ったのは本当だからね、犬夜叉。


今度は何を作ろっかな!


To be continued.


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