ss | ナノ
脆弱な闇を絶やさないで
あれからどれだけの月日が経ったか。
俺はまた、このチームに居る。
いつもどおりの空間。嗚呼、やはり此処がおれの居場所なのだ。
でも、だけど。
たまに物足りなく感じるのは
あの時感じた闇の心地よさをもう一度味わいたいと思っているおれが居るからなのかもしれない。
あの黒い不死鳥に
もう一度高みに連れて行ってほしいなんて、な。
おれの中の小さな闇は消えることは無いらしい。
(風丸)
綺麗なままでよかった
俺がアイツに着いていったのは面白そうだと思ったから。
このまま此処に居たら、壊れてしまいそうだったから。
そんな脆い自分が嫌だったから。
綺麗なままじゃ強くなれないんだ。
だけど
汚く、堕ちても勝てない存在は
どうしようもなく純粋で
どうしようもなく綺麗だった。
こんなに惨めなら
綺麗なままでよかったのに。
(不動)
せめてもの不幸自慢
やつを神と崇め
自分は神だと信じて
そして堕ちた。
たとえるなら堕天使ルシファーのよう。
もう他に何も無いのなら
この不幸を語り継ごう。
同じ過ちを繰り返す人が居ないように。
(アフロディ)
そうだねエゴだね
君と一つになりたくて
去っていく君を無理やり引き寄せて
無理矢理一つになって
苦しめているのに気付かないフリをする。
ごめんね。アツヤ。
(でも君だけは離せない)
(吹雪)
夜風はいつかオーロラになる
風になれた君と僕は
同じ世界を見れるんだ。
嬉しそうに笑う君と同じ世界が見れるなんて
それだけで僕は幸せなのに。
君が見てるのは僕じゃなくてアイツなんだ。
僕なんてこれっぽっちも君の中には無いんだね。
いつか僕がその心の炎も凍てつかせてあげる。
炎なんて、涼しい風には似合わないよ。
君に似合うのは そう
僕みたいなオーロラだよ。
(豪風←吹)
I love you.を謳う獣
「佐久間、好きだよ」
源田の越えは、低くて甘くてきもちいい。
あいしてる
たったの５文字が俺は世界で一番好きだ。
この馬鹿犬限定でな。
(源佐久)
多分心臓に悪い
ぎゅう
抱きしめたら近い距離で目が合う。
嗚呼、綺麗だ。愛しい。
やさしく口を啄ばんで小さく音を立てて口を離す。
ここらでやめておかないと。なのに
もっと
だなんて。
どきどきどきと跳ねる心臓。
歯止めが利かなくなるのを分かって言っているこいつは
本当に心臓に悪い。
(豪風)
嘲笑う練習をしよう
とっくに知ってた。
叶わないんだって。
思い知らされて沈む体。
こんな自分を嘲笑うんだろう彼は。
悔しいな。私も彼を嘲笑えるようになろう。
この馬鹿と共に練習をしようか。
(ガゼル)
原色アンドロメダ
地球なんて綺麗じゃない。
宇宙みたいにもっとぐちゃぐちゃになっちゃえばいいのに。
ぐちゃぐちゃだけど綺麗なんだよ。綺麗なんだ。
そうだ、竜巻銀河を呼んでこよう。俺の友達。
地球をこんな目に悪い色ばっかりした人間も
地球もまるごと全部
飲み込んじゃってよアンドロメダ。
(ディアム)
涙塗れサナトリウム
記憶は何処だ
私を癒していたあの子は何処だ
私の心の拠り所は何処だ
地球にはサナトリウムという言葉がある。
私のサナトリウムは何処だ。
癒してくれ。私を。
そしてこのとめどなく溢れる涙をふき取ってほしい。
【サナトリウム：治療施設】
(レゼディア)
イコール・キス・ミー
見つめるだけで
君なら分かるだろう？
だってこんなに近くに居るもんね。
ほら、今もまた。
君は僕の心を理解しているんだね。
さあ頂戴。君の口付け。
(宇院三輪)
儚む花瞼
あっけなく消えてしまう
そんな夢を見ました。
忘れていました。人とは儚い生き物だという事を。
「渡…」
そっとその綺麗な顔を撫でてやると、僅かに動く目の下の化粧。
そして開かれる瞳。
「どうしたの？博之」
いいえ何も。ただ愛しすぎるだけです。
(幽三)
絶望すら澱む世界へ行こう
さあ、人の限界へ。
(ﾀﾞｰｸｴﾝﾍﾟﾗｰｽﾞ)