書きかけて

2011/07/29 04:46

書きかけて、続きがどうしても浮かばなかった。
けど貧乏性の悲しい性。書きかけでも、上げる。←

コンセプトは多分、どっち視点か分からないドフ→←鰐、他人に愚痴る。←←









「夢を、見るんだ」


好きな男を殺す夢を。
カラン、グラスに入っていた氷が溶けて涼しげな音を立てる。見ず知らずの、今初めて出会った気の良い男に女はいないのかと振られて、男は少し間を置いてからウイスキーで唇を潤し、神妙に呟いた。
まず、鳩尾に一発蹴りを入れる。勿論それで気を失うような男ではないから、噎せた所を顎を掴んで床に叩き付ける。
そうして馬乗りになってから、能力も使わずに首を締め、じわりじわりと気道を閉じさせる。ひゅ、ひゅと隙間風のような吐息の後抵抗していた手は行為を許すかのように己の手に添えられ、男は笑みを浮かべて息絶える。
その笑みと共に幻聴が響くのだ。

『結局、お前は何も手に入れられやしねェ』

それが男の声なのか自分の声なのか。ただ、起きた時には手にあの太い首を締めていた感覚が生々しく残っているのみで。
酒を飲んで口の軽くなった男はそこまで話して、その手の感覚を思い出してしまったのか困ったように掌を見つめながら開閉させた。
その夢が何を示唆するのか、皆目見当がつかない。話を聞いていた男の方も学がないのか、へェ、と頷くだけだ。
殺したい。殺したい程、愛している。そんなこと、実のところ今まで一度も感じた事はない。しかし最後の幻聴は、男の内側の嫌な所を擽った。










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