◎臨也きゅん 「臨也…………」 「何？」 「私、実は霊が見えるの…」 カタカタカタ、臨也の指は止まる事なくキーボードを叩く。 「へぇ」 「今まで黙っててごめんね…！」 「いいよ別に」 「それでね、……臨也」 「何かな」 「臨也の後ろに…ぐすっ、もう…取り返しが着かない…っ、」 「わあ怖い」 「静雄の生き霊が……！」 「わあうざい」 「……………臨也つまんない」 「俺に嘘をつくならもう少し現実味のある嘘つきなよ」 「(セルティはモロに引っ掛かったのにな)」 結論、臨也はつまらない。 ◎静雄くん 「静雄、ごめんね」 「なんだよ、いきなり」 「静雄のプリン、食べちゃった」 「…………………」 「なんちゃって、今日はエイプリ―――あの、静雄くん？」 「……………れの」 「ちょ、聞いて今日はエイプ」 「俺のプリン食うなって何回言ったら解るんだ…？ァア？」 「ちょ無理無理、お腹圧迫しな、出る、なんか出る！」 「ああ出せ。俺のプリンを返せ」 「いやだから聞いてェェエ？！」 静雄くんに嘘つくべからず。 ◎新羅ちゅん 「新羅……あのね」 「ああそうだ、実はセルティと僕結婚する事になったんだ」 「どぅえええええ！？マジ！？」 「ああ、あんなに頑なだったセルティもベッドの上、そして僕の前では甘美なごぶへぇ！」 『間違った知識を他人へ埋め込むなと何回言ったら気が済む！』 「え、セルティ結婚すんの」 『するか！』 「え？、でも新羅」 「痛いなぁ…ただのエイプリルフールのお遊びじゃないか」 「は！騙すつもりで来たのに騙されてしまったァァァ！」 新羅は上手だった。 ◎カワユス紀田 「正臣聞いて！朝、目が覚めたら郵便受けにラブレターが２０通も入ってたの！どうしよう！」 「それは本当かーいハニー！俺は３０通入ってたよ！」 「あ、間っ違えたー！私の郵便受けには４０通入ってたんだ！」 「俺も間違えちまったぜ。俺のアパートの郵便受けが破裂するくらいに入ってたんだ。ありゃ６０は下らねぇなぁ…」 「むっか！私なんか、私なんかなぁ！郵便受けが破裂した上にラブレターで郵便受け出来るくらい入ってたわ！８０は下らないわね！」 「何を言い出すんだいハーニィー俺なんかな―――――」 教室の真ん中では口論。そして端の黒髪少年と少女。 「あんなに一生懸命…嘘をつくものなんですか、エイプリールフールって…」 「まぁ…楽しそうだし、いいんじゃないかな」 紀田の嘘は丸バレである。 ◎えろ林 「赤林さん…私好きな人が出来ちゃった……」 「ほぉ…おいちゃんよりも、か」 「う、うん…。すごぉーくカッコいいんだー」 「そりゃあおいちゃん敵いそうにないなぁ」 ――――ギシ、 「赤林さん、台詞と行動があってないんですけど」 「ん？」 「いやいや、ん？じゃなくて、どうしてソファに座ってた私は押し倒されその上赤林さんが上に乗ってるんですか」 「どうしてだと思う――？」 「ちょ――耳元、やめっ…」 「嫉妬、だよ嫉妬。架空の相手に嫉妬しちまったみたいでねぇ…」 「架く――っ！嘘だって分かってんじゃないですか！」 「ま、嘘は相手を見てつきな……おいちゃんは来年も楽しみにしてるけどねぇ」 「や、っ……そんなとこっ…！」 赤林さんに嘘は通じない上、喰われます。 ◎トムすわん 「トムさんトムさん！」 「おー今日はエイプリールフールだなー」 「そうですね！…って、は！」 「ん？どした？」 「いえ…何も(ネタバレどころじゃないんですけど！)」 「(…やっぱり嘘つきに来たか)元気あったらサイモンとこ連れてってやるんだけどなぁ…」 「はっ！お寿司！元気です私凄く元気です！」 「ん、じゃあ行くべ」 「はい！」 「(…単純…ま、そこがかわいいんだけどよ)」 トムさんは大人予防線を張っていました。 ◎幽ぴゅん 「か、幽…幽の後ろに何か居る」 「え………」 「振り向いちゃダメ！バレちゃうから！」 「バレ………？」 「は！いやいや取り敢えず見ちゃだめだよ乗っ取られるよ！」 「………………」 「え…何、幽。こっち見詰めて」 「……後ろ」 「え」 「…後ろに、髪が長くて白い着物着た…女の…」 「え、え………？」 「…手招きしてる、僕行かなきゃだめみたいだ」 「幽…………？」 ふらり、立ち上がる幽。 (え、てかマジで！？無理無理無理私オバケとか無理だから！) 「か、幽くん…？嘘、だよね」 「あ…今女の人が、頭を喰おうとして―――――」 「ぎゃぁぁあああああああ！」 それから、私の意識は無くなった。 ばたん、 「………(気絶してる)」 「…嘘、だったんだけど」 人気俳優の演技力は本物でした。 ！４月１日 思い付くままに書いてみた。一番好きなのは幽だったりする(笑) 20110401.林田 |