目が覚めたら目の前に紀田君の顔があり少し困惑する。いったい、どうしたのか。
そういえば屋上で転寝してしまった事を思い出す。
ベンチより柔らかい感覚にふと気がついて首をかしげた


「おはよう、お姫様。俺の膝は気持ちよかったか?キュートな寝顔見せてくれてもう俺は男の夢の世界へダイブしそうだったよ!」


ああ、これは紀田君の膝だったのか。というか細いなぁ。
ちゃんと食べてるのかな、なんてボーッとする頭で考える。ぺたぺたと触っていると紀田君がむずがゆそうな顔で私を見た。


「あの・・・紫円ちゃーん。やめてくれない?」
『・・・・ひざまくら?』


いやいやそうじゃなくて、と浮かせていた頭を思い切り膝に戻される。・・・びっくり、した。


「・・・その気にさせといて、本当俺のお姫様はずるいよな。散々俺の考えたシンデレラストーリーをブロークンハートしてくれちゃって。」


よくわからない。首をかしげるとこっちの話だといわれた。


もう少しだったのにね


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正臣の口調が分からないぜ。



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