「ハルさん、テストどうやった?」

笹原がくるり、とこちらを見やる。憎い。この笹原の余裕が憎い。
ここが馬鹿クラスとはいえ、テストはそんなに甘くはない。
でもそんなテストでいつも満点をとるのが笹原なのです。しね笹原。

「なぁー、ハルさん。」

「うるさいな笹原、聞かなくとも分かるでしょう!今回もRPですよ!」

RP=レッドポイント、すなわち赤点です。やだもうこれ何回目なんでしょうか。先生は、あとでハルは職員室に来い。と言って去って行きました。行かなくても良いですか先生。

「ハルさん、どんまい。」

にやにやしながら、先に屋上行っとくわ。と手をふる笹原。憎い、この笹原の余裕がただただ憎い。


「ハル、あんな、もうみんな高二になるやんか?お前もそうや。でもな、この点数はあかんて。ちゃんと勉強したんか?してないやろ?ていうか空欄全部埋めて九点てどういうことやねん…。」

先生の長いお説教を白目で聞きながら、あぁ今度こそあきよしさんか笹原に勉強を教えてもらおう。と心に誓ったハルでした。






×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -