絡ませた指と指の間にじんわりとした熱が広がる。うなじを突き刺す寒さとは相反するその温もりに私はどうしようもなく震えた。
薄暗い部屋を照らすのはテレビのみで、そのまばゆい光に照らされるのもまた、私だけだった。
画面に映る大人たちが私を馬鹿にしたようにげらげらと笑っている。その中で品の良い笑みを浮かべて座っている彼女を見て、私はより一層胸の前で組んだ手に力をこめて、ため息のようについ、言ってしまった。

「あいしてる」

それは、赤子が憶えたての言葉を遣うような拙さで、思わず鼻で笑ってしまった。
すると画面に映る彼女が少し、笑みを深くしたので、私はまた愛しさの波に呑み込まれていくような気がした。















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