あぁ、久しいこの気持ち。
学校に行きたくないっていう、この。
どんな顔をして栞に会えばいいんだろう。どうやったらみんなに気付かれなくてすむだろうか。こんなこと、誰に相談すればいいっていうの。
バイだなんて、言わなきゃ良かった。
栞だってきっと私を試しただけなんだ、じゃあ強がりだって気付かれても良いから断ってしまえば良かったんだ。バイにだって好みはあるんだとか適当に理由を作って。得意なはずなのになぁ、そういうの。
あ、ダメだ。私栞に散々、綺麗やら好きやら付き合いたいやら言ってたんだ。ノリの良い私の馬鹿!

布団をぼすぼす叩いてみたところで現状は変わらないわけで。
くらくらと目眩がした。
なんで、なんでこんなことに。
上手くいくと思ってたのに、このキャラで二度と失敗なんてしないって。絶対あの時みたいには、ならないって。
絶対今度は、私が人を試す立場になるんだって。そう息まいていたのに、なぁ。

ほろほろと涙が出てきた。昔のことなんて思い出したくもないのに、それでもこうやって思い出してしまう私なんて大っ嫌い。だから取り繕ってみせるのに、それすらもまともに出来ない私なんて。

「お母さん、今日私学校休む。」

「え?なんで?」

「目眩と頭痛。学校に電話しといて。」

もー、とぶつぶつ言いながらお母さんが電話の受話器に手をかけるのを見て、私はまた部屋に戻った。

あぁ、懐かしき昔の私の日常風景。














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