私が乗る電車はいつもがらがらで、少し切なかったりもする。
家から学校は遠くて、朝一番ので来なくちゃいけない。
だからなんだけれど。
一番端の席に一人だけぽつんと座っているのはやっぱりまだ慣れない。

ふと頭痛がして、ひんやりとした横の壁にもたれかかる。
昨日の寝不足のせいかもしれない。
目を閉じると瞼の裏がチカチカと光った。

目を閉じたまま今日のおおまかな流れを想像してみる。きっと今日も昨日とそんなに変わらないだろうけれど。

一回たりとも失敗は許されないのだ。

一度信頼を失えばもう取り戻せやしないんだから。
私はよくそれを知っている。

電車が大きなため息を吐き出して停車する。
私は体感百三十キロの体を持ち上げて扉に向かう。

扉が開けば肌を差すような寒い空気が流れ込んできた。
冬だなぁと思った。















×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -