お題感謝:休憩
百合、薔薇、ノーマルを詰め合わせてます。

薬指は嘘をつけない
「私、おじさんのこと大好きだよ。」
そう言って彼に抱きつけば、困ったように笑った。
いや、困って笑ったのか。

彼の指輪がきらりと光って、あぁ。と嘆いた。
「俺もだよ」や「好き」の一言はあの指輪に封印されているようで。

2012/11/10 09:27

月は幻を生む
其れはあまりにも月が綺麗だったからやもしれませぬ。
あなた様の笑う顔が月明かりに照らされ、見えたとておかしくないと思うくらいには。

もう、何十年も前のことですのに。

2012/11/09 06:13

指の隙間
「ねぇねぇ、何隠してんの?」

「うるへー。」

「あっは、顔隠しても耳まで真っ赤。意味ねー。」

一瞬イラッとしましたが、指の隙間から見えた彼女の顔も真っ赤だったので今回は許します。
お互い様っつーことです。
2012/11/07 05:31

沈黙は不純
「ねぇ、もう濡れてんだけど。」

私は確かにそうだったので、顔を赤らめて俯いた。
黙ってちゃ分からないよ。どうしてほしいの?
彼女が耳元でそう囁いてくれるのを期待しながら。
2012/11/07 05:25

それはぼくらの特権
やぁ。と君は言う。
やぁ。と僕も言う。
青空の下、つまりは屋上で会える君に僕は恋をしている。
学校中で屋上の鍵を持っているのは、僕と君だけ。
つまりは運命なのかな。なんつって。
2012/11/07 00:25

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