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一ヶ月がたった。ローテーションで毎日各ユニットに顔を出していたら一ヶ月なんてあっという間だった。UNDEADにはない可愛さや美しさ、元気さも勉強になっている。順調だと思った。しかし、重大な問題が発生してしまった。

アドニスくんが来なくなったんだ。

最初は来てくれていた。ココ最近のレッスンには姿を見せない。レッスン室に誰もいないの、三回目だ。部活が終わる時間を過ぎても来ない。

ショックだった。

「あら？冬雅ちゃん？」

「こんにちは、嵐。」

扉を開けて驚いてる嵐に仰向けになりながら手を振る。今日はknightsのレッスン日じゃない。

「ここが明るかったから見に来てみたの。」

「そっか。もう帰ろうとしてたところだよ。」

のそっと起き上がる。嵐は近くに膝をついて僕の顔を覗く。

「嵐？」

「…嫌なことでもあった？」

「え。」

頭を掻いていた手が止まった。いつも最初に心配してくれる嵐。鋭い。顔には出していないと思うけど。何も無いよ、と伝えた。

「冬雅ちゃんが言うなら…ってそれよりも！」

僕の肩をがっしり掴んでブンブン揺らした。

「なんでここに誰もいないのよ！」

そんなこと僕に聞かれても。必死に揺らしている嵐の手を重ねて停止させる。

「何でだろう。僕にもわからない。」

アドニスくんまで来なくなったんだ。正直専属辞めて良かったと思う。

嵐は口を結んで泣きそうな顔になった。そんな顔僕にしなくていいよ。


「アタシらの専属になってくれないかしら。」

嵐なりの慰めなんだろう。

「嘘でも嬉しい。」

「嘘じゃないわっ！」

身を乗り出して大きな声を出した。真剣な表情で僕の膝に手を置く。

「ありがとう。」

僕が笑うと嵐が満面の笑みで抱きついてきた。

「っもう、そうやって世の女性を落としてきたのね！」

興奮している嵐を落ち着かせるために背中をポンポンと叩いた。

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