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ハルん家の台所にて。
「万里ー、エプロン姿かわいい。」
「バッ!?てめぇ俺包丁持ってんだよ!」
「んーわかってる。」
「わかってねぇ!離れろっ!」
大学の校門前にて。
「おかえり、万里。」
「ちょ、おまっ、抱きつくな!」
「んーちょっとだけ。」
「はーなーれーろー!」
監督含む誰かしらがいる談話室にて。
「万里ーわしゃわしゃの刑だ。」
「は?…って、ぎゃー?!髪ボサボサになっただろーが!」
「ははっ、かわいい。」
「…あー、うん。何も見てないよ万里。」
「至さんっ?!」
MANKAI寮の玄関外にて。
「こんなとこでがっつくな!!」
「別れ際くらい堪能させてよ。」
「こんな馬鹿力どっから出てくんだよ?!ビクともしねぇ…っ!」
「んじゃ、そういうことで。諦めてキスされろ。」
「わー!ストップ!!」
「…あのさ、いちゃつくんだったら人目につかないとこでやりなよ。邪魔。退いて。」
「ゆ、幸…?!」
俺らの間を割って通り、玄関を閉めた。俺は玄関の扉をガン見するしかできなかった。
「…はぁ。あと少しだったのに。」
「……。」
見られた。見られてしまった。というか毎度毎度見られてしまってる。
「もっかいキス…」
「……だ。」
「ん?」
「1ヶ月俺に触るの禁止だっ!!」
「…え?」
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