▽ 4-31
Another side
なんとかエレベーターホールまで辿り着いたが辺りは崩れた瓦礫で埋もれていた。
どんどん流れ込んでくる水に押しつぶされそうになりそうにながら、どこかに逃げ道はないか考える。
ここまで崩落が進んでいるんだ。きっとここはもう湖の水位より下にあるはず。どこか外に繋がる場所があれば、外に出られるはずだ!!
その瞬間、少し離れた場所で大きな爆発音が聞こえた。
「・・・・・・っ!これは!!!」
ガラガラと崩れていく鍾乳洞。
先程の爆発の影響か、足元の壁が崩れ外の光が僅かに見えた。
「あそこだ!!!」
大きく息を吸い込むと、その光の方へと潜った。
*
なんとかその光の差す道を抜ける。
少し先に防火防水ケースに入った<芦屋のひまわり>に掴まるコナン君の姿が見えた。
さっきの爆発は彼がやったのか・・・?
つくづく恐ろしい子だ。
しかし子供の力では限界だったんだろう。彼の手が<ひまわり>から離れ、水面とは逆の方へと沈んでいく。
俺はそのまま彼の方へと泳ぎ、その小さな体を掴んだ。
*
「・・・っ!!!」
やっと太陽の光を見れた。
腕の中のコナン君に視線を向ける。
「・・・はっ・・・!!」
彼も大きく息を吸い込み、辺りを見回す。
「大丈夫かい?」
「安室さん・・・、<ひまわり>は・・・?!」
意識のはっきりした彼は先程まで掴んでいた<ひまわり>を探す。
「大丈夫だよ。<ひまわり>は無事だ」
少し向こうでふわふわと水面を漂っている<ひまわり>を指刺せば、彼は安堵のため息をはいた。
「おーい!安室!コナン!お前ら無事か!」
「コナン君!!」
「安室の兄ちゃんも大丈夫か?」
岸から俺達を呼ぶ声がする。
毛利さんや蘭さん達、そして・・・・・・。
「安室さん!!!!コナン君!!!!」
蘭さんに肩を支えられながら、こちらを見て涙を零すなまえの姿があった。
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