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「#幼馴染」のBL小説を読む
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▽ 19-7



数分後、梓さんが買い出しから戻ったことをきっかけに私達の会話は終わった。

けれど彼の無事な姿を確認できたことと、きちんと話をできたことで私の心は幾分か落ち着きを取り戻していた。


「じゃあまた連絡待ってますね」
「ええ、わかりました。必ず連絡します」

会計を終えると入口まで見送ってくれる安室さん。その表情はコナン君と対峙していた時とは違い、いつもの優しい笑顔ですっと心が温かくなる感覚を覚えるのだった。





ポアロを出て自宅まで歩いていると、マンションの前の公園のベンチに見知った顔を見つけた。


「・・・・・昴さん?」
「おかえりなさい、なまえさん」
「どうしたんですか?来るなら連絡くれたら・・・・・・「なまえお姉さん!」

待っていたのはいつもと同じくハイネックを着た昴さんだった。そしてそんな彼の足元から飛び出してきた小さな影。それはつい先程、安室さんに食ってかかっていたコナン君だった。


「コナン君?二人してどうしたの?」
「僕は彼の付き添いですよ。なまえさんと話がしたいと頼まれたもので」
「私と話?」
「聞きたいことがあるんだ!」

コナン君に促されるまま昴さんと彼の間に腰をかける。


「・・・・・・なまえお姉さん、さっきポアロで安室さんと何を話してたの?」
「え?」
「二人で店に入ったあとカウンターで話してたよね?何かおじさんの事件の話聞いた?」


回りくどい言い方をしている暇すら惜しいんだろう。いつものニコニコ笑顔ではなく、険しい顔で私に詰め寄る彼。


どうやって答えるべきなのか思考を巡らせていると、隣から昴さんが助け舟を出してくれる。


「話が見えないけれど、恋人同士のやりとりに他人が口を挟むのは無粋なんじゃないかな?」
「・・・っ、そんなこと言ってる場合じゃないんだ!」


そんな昴さんにコナン君の語気が強くなる。


「さっき僕と安室さんの話を聞いても、なまえお姉さんは驚いていなかったよね?知ってるんでしょ?安室さんの本当の仕事を」
「・・・っ・・・」
「ずっと気になってたんだ。でも今日の二人を見て確信したよ。なまえお姉さんは“知ってる”って」


あんなやりとりをしていたのに、私の様子までしっかりと見ていたのか。流石というしかない観察力に返す言葉が出てこない。


「安室さんから何か聞いてないの?何でもいいんだ!」

今回の彼のやり方は、コナン君からしてみれば許せるものではないんだろう。それに巻き込まれた相手が、自分の大切な人の親ともなればその感情は尚更だろう。


そのとき、こちらに詰め寄るコナン君から私を引き離すように、すっと後ろに肩をひかれる。


「女性相手に声を荒らげるのは関心しないな。それになまえを困らせる為に、ボウヤをここに案内したわけじゃないんだが?」


声こそ昴さんのものだけれど、口調や雰囲気は赤井さんのものでコナン君と彼の間にピリピリとした空気が流れる。

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