二人

※if世界『もしジュリウスが無事に戻っていたら』
※というわけでジュリウスがいます。ご注意ください











ヒュオオオ、と冷たい風が頬を撫でる。それにブルリ、と身体を震わして辺りを見回す。そこには、大量のアラガミ……中型アラガミから大型アラガミまで様々なものが……無残に食いちぎられたような死体で転がっていた。
彼女、ユキはフゥー、と長く息を吐き出して空を仰いだ。


「ユキ」

「きゃっ」


唐突に後ろから肩を叩かれ思わず驚きの短い悲鳴を上げる。


「すまない、驚かせてしまったか?」

「ジュリウスっ……そっちは?終わりましたか?」

「あぁ。……敬語」

「あっ」


その言葉に、ユキはハッとして片手で口を覆う。その反応に、薄っすらと笑みを浮かべる彼。


「まだ、慣れないのか?」

「そりゃ……そうで、……そうだよ。だって……貴方に、隊長って呼ばれるのも、違和感なんだもん……」


神機を持ち直して、ユキはそっとジュリウスに近付き、肩に顔を埋めた。


「どうした?」

「……何でも、ないよ」


神機をもってない方の手でジュリウスは彼女の肩を抱く。しばらくそうしていると、何処からかヘリの音が聞こえてきて、二人は同時に空を見た。


「お迎えだな」

「そうね。……ねぇ、ジュリウス」

「ん?」

「……帰ったら、食事でもどう?」

「そうだな。ヴィレも戻ってくる頃だろうしな」

「うん!ギル達もいるといいなぁー」


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