生きるか死ぬか

※すごい短いです


簡単な任務だったはずなのに。
どうしてこんなことになったんだ。


「ぐ、っ、はっ……!」


身体が叩きつけられても、何とか転がり連撃を受けないようにすると銃形態(ガンフォーム)へとチェンジさせなんとか照準を定める。
しかし、利き腕である右腕に力が入らない。先程の攻撃で皮膚を、血管を、神経を切り裂かれ大出血を起こしておりどうにも動かせない。


「っ、く、そ……!」


眩暈、頭痛、吐き気。様々なものが混ざり合ってもう何がなんだかわからない。ガタガタと手が震え、神機を落としそうになる。でも此処で落としたら死ぬ。

通信機も、攻撃を受けた際に粉々になってしまい、ヒバリの支援もない。


「死ぬ、のか……?」


彼の言葉に、目の前のアラガミ、キュウビが眼光を放つ。


「……誰、か……たす、け……」


ダンッダンッ
キュウビの悲鳴。

そこで、意識が途切れた。


*


ピッ、ピッ__
規則正しい音に、ゆっくりと意識が浮上してくる。


「………………__」


俺はどうなった?
死んだのか?


「エヴァさん!!」

「…………、」


誰かの声がして、そちらへと振り向く。


「エヴァ、起きたのか?」

「……、リ、……ドウ……アリ、サ……?」


全身が軋む。まだ視界も回復していない。頭だって働いていない。
声だけ、聞き慣れ親しんだものだから、理解できた。


「ったく……俺達が駆けつけなかったら死んでたぞ、お前」

「エヴァさん……ほんと、よかった……」

「……すみ、ま……」

「謝んなよ。まぁ、ゆっくり休め」


リンドウの言葉に頷き、エヴァは瞳を閉じた。


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