一声かければ飛び上がり、触れてやれば赤面して倒れてしまう。小学生でも、もう少し大人な恋をするだろうに、花巻は純情過ぎた。

「なあ」

「は、はいっ!!」

最近、思うことがある。もしかしてこの反応は緊張ではなくて、俺に恐怖しているものなのではないか、と。(つまり、花巻は、そのくらい大袈裟な反応をしている)

「……びびってんの?」

「えっ、ち、違います!」

そう言われても、こちらからしたら、まるで、小動物を脅している気分だ。…サドな奴の前に花巻を出してしまえば、大層気に入られることだろう。そうなっては危険だ。俺はぐいっと花巻を抱きしめ、どこにも行けず、誰からも盗られないようにした。

「お前の純情は俺が守る」

「は、はふ…!!」

花巻は気絶。よしこれで良い。誰からも、そして、俺自身にさえ花巻の純情は奪わせないのだ。

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