「もちろん身体で払ってもらうよ」

僕は冗談半分、そして本気半分でそう言った。
………………。
いやごめん、半分というか9:1の割合で本気だった。

「…………」

ギャモンくんはじっと僕を見ていた。もしかして聞こえなかったのかな、いやそれとも彼の中で僕の発言はなかったことになってるんだろうか。
しかしギャモンくんは動いた。不意に立ち上がり僕の方へ身体を向けた。

「何て言いました?」

これはもしかしなくても怒ってる。僕は慌てて後退した。

「い、いや。今のは忘れてよ、今のはちょっとした冗談で、わっ」

口を開き弁解を述べ始めたがそれは突然ギャモンくんに肩を押され遮られた。その衝撃に僕は床に倒れてしまう。そしてあろうことか、ギャモンくんは倒れた僕の身体へ乗り上げてきた。いわゆるマウントポジション。
もしかしなくてもそうだ。
死亡フラグだ。

「ち、違うよギャモンくん!身体で払うってのは決していかがわしい意味ではなくてただメイド服でお茶汲みしてくれればそれで!」

「本当にそれだけでいいんですか?」

なんだと。
ギャモンくんの言葉に僕は自分の耳を疑った。ギャモンくんの指が僕の髪の襟足を弄った。
これは一体どういう状況だ、夢なんだろうか、だってあのギャモンくんがこんなことするわけ、こんなどこぞのエロゲみたいなシチュエーションに持ち込んでくるわけが。

「何なら前払いします?」

あった。普通にあった。これは現実だ。だってこんなに積極的に誘ってくれているんだ。現実に決まってる(?)。
僕はギャモンくんの首筋に顔を埋めた。それを合図にギャモンくんが僕の身体に手を這わし、その手が下半身の膨らみを撫でそして。
尋常じゃない力で握り込まれた。

「ええええええええええええ」

「何て言うと思ったか変態野郎が!!」

「いや、死ぬ。死ぬよギャモンくん!これ普通に死ぬよ!?もう男としてじゃなく普通に死ぬよ!」

「ありがとうございます」

「とても新しい死刑通達だね!」

やはりうまくはいかなかった。死亡フラグは折れてなどいなかったのだ。僕の大事な所は折れてしまうかもしれないが。
この壮絶な戦いの末に僕が無事に男を守りきれたかどうかは僕ら2人しか知らないことである。





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