「髪にごみついてるよ」

「え?は、どこに」

僕がギャモンくんの頭を指差すと彼はあちこちに手をやる。色々と検討違いなところを払う姿を見て面白いなぁなんて思いながら、見かねて僕は手を伸ばした。

「ほら、ここ」

つんと立った髪の中のひと房に居座っていたものを取りそこらへ放る。はい、取れたよ。と声をかけるとギャモンくんが何か言いかけるように口を開いた。けれど何も言わずにつぐんでしまった。


どうする?
このままキスする。
書類に目をやる。