その日の夜。
一方通行は無能力者に負けたらしい。
らしいと言うのは、人づてに聞いたからで確証がないからだ。
帰ってこないと思ったらそんなことになってたんだ…。

うっわあ……ショック。

こんな結末が待っているだなんて知らなかった。
こんなことなら一万体目とか祝わなきゃよかった。
馬鹿みたいじゃん、あと半分とかって言って一万三十二とかで終わっちゃうだなんて。
後悔。

てか、なんでそうなったの。

そもそも無能力者がベクトルを操る一方通行を倒せるわけがない。
常識的に考えて。
もし彼が能力を使わずに戦いに挑んだなら話は別だが、そんなことをするほど彼も馬鹿ではない。
能力を消す…?
たしか、幻想殺しとかいうのが青髪のクラスにいたな。
もしかしてあいつか?
仮にそうだとして、あいつが邪魔した理由はどうであれ、沢山ボコんないと私の気がすまない。

一方通行の今までの努力が、どっかの一般人にやられただなんて…。
報われないじゃない。
折角、此処まで頑張ったのに。
一緒に頑張ってきたのに。
あと半分だったのに。

うああああああ。
よりによって私が見てない日に、全て崩れ去っただなんて。
落ち込む。
当の本人もきっと何かしら思ってはいるのだろうが、表面は平気なツラしてるに違いない。

あーあ。

幻想殺しだかなんだかしんないけど、それは対能力者限定の話だろう。
私に能力は無いし、知恵と技術絞って死なない程度に痛め付けよう。

というかやられる一方通行も一方通行だ。
さっさと気付いて連絡なりなんなりしたら良かったのに。
馬鹿は痛い目見なきゃわからないってあれガチか。
一方通行は今回のが身に染みただろうと思うのでぶん殴ろうとは考えていないが、幻想殺しの方には痛い目見せてやらんと!

そうと決まれば情報収集である。





「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -