赤崎さんの横を歩く。
後ろには椿さんがいる。
正直気まずい。
「あ、パッカくん」
「え?」
「あれうちのマスコットキャラクターなんだって、抱き締めてきなよ」
「えぇ?い、行ってきます」
「(さっき世良さんパッカがどーとか言ってませんでした?)」
「(言ってた。まあなまえちゃんも喜んでるし良いんじゃね?)」
「(そういうもんスか…)」
「パッカくん。抱きついても良いですかっ」
そう聞いたら両手を広げてくれたパッカくん。
あああああ!案外可愛いいいい!
そっと背中に手を回せば、パッカは思っていたより強く抱き締めてくれた。
うわー!布越しって感じ!!!
「癒される…」
そろそろ離れようかと腕を離せば、パッカくんは頭を撫でてくれた。
「うはー、ありがとう」
「(やり過ぎじゃねぇの)」
「(確かに…)」
「また、抱き着きにきても良いですか!」
パッカくんは大きく頷いてくれた。
ああもう…、好き!
「よし行こうなまえちゃん、離れようパッカくんから」
「え?あ、はい」
赤崎さんが背中に手を当てて押してくる。
やば、待たせたかな。
と思いながらも一緒に進む。
外に出たら、ぎんぎらぎんとさりげなく熱を放つ太陽がこちらをみていた。
北風さん、今来ても私怒らないよ。
ああ、暑い。