シャワーを浴びて、適当に着替える。
どうせちゃんとした仕事は早い彼らの事だ、直ぐにナイフホルダーやゴーレムを作ってくれる。
久しぶりにシンクロ率をはかりに行ってみよう。
前回は確か53とかそんなだった。
せめて六割…いや、七割欲しいな。
青いゲルみたいなものが体を探っていく。ヘブラスカのこれは嫌いじゃない。
「62パーセント。大分成長したな…」
「そう?七割は欲しかったんだけど」
「そんなに急ぐな……、今は状況が状況だ、焦らず、生きろ」
「任せて。ゆっくりするのは得意だよ」
そこで話を切り上げて、じゃあねヘブラスカ、と部屋を出ていった。
きっとそろそろ呼ばれて、直ぐに任務に就くことになる。
帰ってきたばかりだと言うのに、…………帰ってきた、って。
ここが家な訳じゃ無いのに何考えてんだあたし。
する事も無い、寝てよう。
暫く布団の温さに幸せな気分でいたのだが、眠りにつく前に起こされてしまった。
「あ、あーっ!!」
巻き戻しの街で出会った彼女が、起こしに来た。
ミランダはあたしの顔を見て直ぐにぐにゃりと表情を歪めた。
「良かったぁ…。貴女無事だったのね」
「まあくたばってたら此処には居ないよねってね。さて、任務聞きに行きましょう」
既に原作の知識は尽きた。
これからどうなるかなんて知ったこっちゃ無い。もうこうなったらいっそ主人公とか死んだら良い。いろんな意味で終わるから。
なんつって。