「あ、察した。アマイモンさんは燐と闘いたいんですね」
「そうです。けど、今のを見たらなまえさんとも闘いたくなりました」
「…遠慮しときますね」
アマイモンさんの目が本気なので笑えなかった。
もう一度視線を先ほどの炎の場所にやると、そこはもう静かで、何も無かった。
「フン」
「あれ」
「あの女…ボクたちに気付いている…生意気な」
まああれだけ騒げば仕方のない事なんだろうけど、彼女がちょっとだけ意識をこちらに向けたのか、私にもそれが感じ取れた。
「アマイモン、この森の主に挨拶は済ませたか」
「ハイ。同胞を沢山殺されてるので協力的です」
「さすが地の王ですね。…って何やらかすつもりですか」
理事長のやつ被害を最小限にとかなんとか言っておきながら、しっかりアマイモンさんをそそのかしてるじゃないか。
フォローに回る人の気持ちも少しは考えて欲しい。
「今回は私も観覧させてもらおう」
思いっきり見せ物にして楽しもうとしてるじゃないか、この悪魔。