好き。大好き。



歌によくあるフレーズ。歌なら私はそれを何の恥じらいもなく言葉にすることが出来る。歌詞に気持ちを、曲に命を込めて私の想いを聴いてくれている人に伝えるように。
だが、それはあくまでもステージ上の姿であって。こんなにも歌ではなく自分の[言葉]で相手に気持ちを伝えることが難しいとは思いもよらなかった。


「み、ミカフツさん!」
「?」


今、隣に居るのは私の大切な人であるミカフツさん。私とミカフツさんの住んでいる世界は違って、こうして会えるのも私が世界ツアーでミカフツさんの世界に来ているときだけ。会える回数も、時間も限られている。


(会えて、嬉しいです…!)


いつもこんな簡単な言葉すら言えずに黙り込んでしまう。相手の名前を呼ぶところまでは順調なのに、だ。自分は言いたいことはきちんと言えた。嫌なことは嫌だと言えるし人が間違っていれば間違っているとも言える。だが、気持ちを伝えることは苦手だった。
次にまたいつ会えるか分からないのにこんなことではきっと、


(きっと、ミカフツさんに飽きられちゃう。)


こんな自分と居て相手は楽しいだろうか、会話もぎこちない、自分は直ぐに黙り込んでしまう。きっと楽しくないに決まっている。
そんなことを考えれば目の奥が熱くなってきて、咄嗟に顔を下に下げる。嗚呼、またやってしまった。会話の途中で黙り込む、悪い癖を。


「会えて、」
「…!」
「会えて、良かったよ。」


ふわり、と私の頭を優しく撫でながらミカフツさんは微笑んだ。その笑みを直視してしまって体温が上がるのを感じる。
ああ、やっぱり好きなんだ。


(優しい貴方が、)


「大好き。」












自分の大胆な発言に気付くのにそんなに時間はかからなかった。













君に惹かれた、







「あ!そそその、ちちち違うんですっ。」
「俺も好きだよ、絢芽。」
「ミカフツさんっ…!」






―――――――――
大変お待たせ致しました
枅川さん宅ミカフツ君との恋人記念です!
絢芽目線から書かせて頂きましたが、何だかぐっだぐだで申し訳ありません><


恋人認証有難うございました!絢芽共々よろしくお願いしますね´´





Micro


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