今日はまちにまった夏祭り!
毎年来るけどこの雰囲気が堪らない!!

今日は藍色でアサガオがあしらっている浴衣を着て着て気分も最高!


「楽しそうじゃな。」


隣で歩いている仁王先輩が私の頭を撫でながら話かけてきた。
今日は立海の皆と来てたんだけど…人が多くて迷子になりました。
ちなみに私はマネージャーで幸村精市の妹です!
あっ、お兄ちゃんや皆から浴衣姿を褒めてもらっちゃいました!


『はい!お祭りって出店を見て回るだけでも楽しくないですか?』

「まぁ、そうじゃな。」


仁王先輩はある出店を見て答えた。
私もそのお店を見ると、かた抜きのお店だった。


『かた抜きですか。』

「……なぁ、ちょっとしていいか?」

『はい。』


子供達とまじって真剣にかた抜きをしている仁王先輩。
まぁ、中学生だから私達もまだ子供だけど…

仁王先輩の様子を見ていたら手招きされた。
急いで仁王先輩の所に行くと、


「成功じゃ。」

『うわぁ、綺麗に出来てる。すごい!!』


仁王先輩は店の人に声をかけて何か貰っていた。


『何貰ったんですか?』

「出店の無料券だ。かた抜きの景品らしい。」

『へぇー。』

「夏野、何か食べたい物はあるか?」

『えっ、わっ悪いですよ!仁王先輩が使って下さい!』

「8枚貰ったで、幸村達に何かと思ったんじゃが、俺よりお前さんが決めたのならみんな文句は言わんからな〜」

『そうですか?』

「あと、お前さんの食いたい物を俺も食いたいだけぜよ。」


うっ、仁王先輩…そんな恥ずかしい事をよくサラっと言えるな…
とりあえず…何にするか決めないと!


『じゃあーアレで!』

「分かった。」


人数分のアレを買いみんなを捜していると、あっさりと発見した。


『ごめんなさい…』

「いいよ。それより、仁王。」

「なんじゃ。」

「夏野に変な事してないよね?」

「なにもしてねーぜよ。それより、コレ迷惑かけた詫びの品じゃ。」


お兄ちゃんにさっき買ったアレを渡した仁王先輩。



「うん?林檎飴。」

「夏野が選んだ。」

『うん、やっぱりお祭りに来たらこれは欠かせないよ!』

「そう、夏野は林檎飴好きだからね。」

『うん!』


お兄ちゃんが1つ林檎飴を渡してくれたので、早速食べる事にした。


「浴衣に林檎飴か…」

『仁王先輩?』

「浴衣の藍色のせいか林檎飴が目立つのう。
夏野、可愛いぜよ。」

『なっ………』


藍の浴衣に林檎飴
(せっ、先輩だって藍色の浴衣じゃないですか)
(うん?そうじゃな)
(…似合ってます)
(林檎飴がかのー)
(うっ…全部です!!)
((ちょっ…二人共部長が…))
(仁王はいい度胸してるね。)




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