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 理々がどうするか尋ねて来たのは、また同じように一部分として扱うのか、それとも一つの親衛隊として確立させるのか、どちらにすれば良いかという意味だ。
 鳩は正直取り決める必要ないことだと思ったのだが、当然のようにあると思っているらしい理々にそれ以上言うのは止めた。

 ――と。
 どうやら入学式が始まるのはまもなくのことらしい。

 会話している内に、いつの間にか壇上付近に現れていたマイクを持った教師らしき男の、着席を促す声が会場内に響く。周囲を見渡せば、ばらついていた生徒達が皆慌てたように座席に向かい出しており、鳩達もその声に従って席についた。


 そして粛々と始まった入学式のさなか――

「――鳩」

 ぼそり、と小さな声で隣に座る結斗に呼びかけられた。



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