「え、あ、あ…?」

状況が判断できないでいるあたしは、あたしのテリトリーとしている水槽のなかで溺れている知多が目の前にいるのに、動けないでいた。
知多はとっても苦しんでいる。あたしも衝撃のあまり動けないから、どんどん息がしずらくなってきていた。

「ガハ…ッ」

知多は苦しんでいる。あたしはようやく落ち着いてきたのか、身体が動いてくれた。知多を助けた。陸、ってか水の中から出るとあたしはパクパク口を何回も何回も開いて死んじゃうから、ポイッと知多を投げた。
ベシャ、って音がして知多が呻く。どうしようどうしようあーもーどうしてこんなに悩まなければいけないの、もういい、知多から離れよう。きっと誰かが来て助けてくれるはずよ。


20101203
どうしてこうなった



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